しばらくジェフ・エメリック本に熱中して、放っておいたBeatles Club会報最新号をパラパラとめくっていました。中で「中古盤ハンター」なる新連載が目に留まり早速読んでみますると、これがまたかなりいい加減な読み物。赤盤に関していろいろと書かれているのですが、こんな間違った情報がをまとまって読めるのは久しぶりです。
「発売元の東芝レコードが初回プレスだけは洋邦問わず赤いレコードをプレスしていました。」
→そんなはず無いでしょう?ビートルズのLPに関しては、ほとんどが赤盤で黒盤なんかほとんど存在しません。シングルについても再発盤である価格改定盤でも赤盤は多数存在しますよね。
「ビートルズ関係ではポールの73年12月の愛しヘレンが最後じゃないかと噂されてます。」
→違います。「愛しヘレン(EAR10464)」ではなく1974年1月発売のジョン・レノン「マインド・ゲームス(EAR10474)」が最後と言われてます。
「この赤盤、当然数が少なくてレアです。」
→これはタイトルにもよります。前述を補足しますと、ビートルズのオデオン・オリジナルLP盤で黒盤が存在するのは「ビートルズ65(OP7179)」「ステレオこれがビートルズVOL.1(OP7458)」「同 VOL.2(OP7459)」の一部だけといわれてます。つまりあとはすべて「赤盤」ということになりますので、「赤盤がレア」は間違いで「黒盤がレア」なんです。
「これからはこうしたレアなレコードにまつわる話について語っていこうと思います。」
→これでは先が思いやられます。レアなレコードを買うお金と同じくらい、資料などの情報収集にお金をかけられてはいかがでしょう。
大人げないとは判りながら、ちょっとヒマだったもので苦言を呈してしましました。コレクター諸氏にとりましては、読んでいただくだけ、まったく時間のムダでしたね。