「WITH THE BEATLES(PMC1206)」のコントラクト(委託)・プレスと言えばDeccaプレス有名ですが、実はPyeプレスが存在することはあまり知られてません。
特徴は、マザーコードにPBと刻印されていること、エッジがナイフエッジであること(EMIは淵のあるエッジ)の2点。シングル盤のPyeプレスと違い、レーベルはEMIとほとんど見かけは変わりません。従ってレーベル写真だけで判別するのはほとんど不可能なこともあり、市場で販売されることは滅多にありませんでした。
音的にはどうなんでしょうか。残念ながら例の「アナログ・ミステリー・ツアー」には比較の俎上にあげられてません。ちなみにマトは7N/7Nです。
ところで、よく見かけるDeccaプレスの特徴であるレーベルの大リングですが、これがあるからと言って全部がDeccaプレスとは言えないようです。拙者が見た中では、SGT.PEPPERSのstereoとmono、exportのWHITE ALBUM、同ABBEY ROAD、同LET IT BE、同HEY JUDEにもこのリングがあるものがありますが、以前ご紹介したUK盤レーベル研究の究極本「Beatles For Sale on Parlophone Records 」の中で、著者のBruce Spizerは、PLEASE PLEASE MEとWITH~以外はdeccaプレスではない、とバッサリ斬り捨ててます。
話は戻ってこのPyeプレス、気づいていないだけで、もしかしたら、マニア諸氏のコレクションの中に紛れているかもしれません。ぜひ一度お探しください。
※写真はeBayのサイトから拝借しました。