1月に紹介したビートルズのUK盤シングルのレーベルガイド、Richard Noller著「MADE IN THE U.K. - A Complete Overview Of The Beatles’ Singles Manufactured In The U.K.」を買いました。
前宣伝の触れ込みどおりのすごい1冊。もうこれがあれば他は不要。続編でアルバム編、EP編がリリースされれば、長年、拙者のバイブルであったBruce Spizer先生の「The Beatles For Sale On Parlophone Records」も本棚の奥にしまって置く時が来ることは間違いなし
掲載されているものは全て「存在するもの」と前置きした上で、おそらく今まで実際に発売されたものに加えて、アセテイト盤やテストプレス等はさまざまな文献や資料(紙、ウェブ)で紹介されたもののほとんどが網羅されていると思われる。特に後者がひとまとめにして見れるのは本書の最大の魅力。
700ページ近い本書のうち半分はビートルズ現役時代のレコードと彼らが楽曲提供したアーティストのレコード。ほとんどがデモレコード等の関連資料も含めた内容なのがスゴイ。もう半分は解散以降のレコード、CD、カセットが占める(こちらは拙者は全く興味がない)。最新では拙ブログで2021年に紹介したHey Jude のトライアングルセンターまで網羅されています(これはフェイクらしい)。
新レーベルの発見も多々ありますが、Hey JudeからLet It BeまでのオリジナルAppleレーベルにはラージホール(USや日本製シングルのようなドーナツ盤)が存在しますが、これらは全く紹介されていない(先のThe Beatles For Sale On Parlophone Recordsも同じ)。よく読むと当時のEMIではラージホールが製造されておらず、どうやらこれはフェイクのようです。
本書は限定500部ということで残念ながらお値段が高い。出版社から直に買っても送料を含めて16,000円近い出費となります。続篇のアルバム編、EP編を揃えると思うとゾッとしますがUK盤のガイド本はこれらが最終版となると思われます。
まだ売っているようですので、ご興味がある方はどうぞ。