なんと、マーク・ルイソーンの名著「コンプリート・ビートルズ・レコーディング・セッション」の完全版が出るらしいです。発売は９月２日。
商品説明によると、「1990年の初版発行以降に発売された作品の記載はもとより、新たに発覚したレコーディングに関する事実なども加筆」とあります。これが本当なら大喜び！となるところですが、よく調べてみるとこれがちょっと怪しい。なぜか本家ＵＫ版での発売がない。まさかルイソーンが日本版だけのために新たな調査結果を提供することはないでしょう。たぶん、日本版での「訳者注」でいろいろと加筆されているのだと思いますが、まさかこの訳者の内田久美子さんがそんなビートルズの研究家とも思えませんし、誰がその「新たに発覚したレコーディングに関する事実」を提供しているのかもはっきりしてません。またルイソーン以外の提供した情報ならマニアならとっくに知っている事が多いいでしょうし。
また「大量の図版(レコーディング風景写真やテープ・レーベル、アルバム・ジャケット撮影風景)も収録」とのうたい文句も、恐らく日本版初版ではほとんどカットされていたオリジナルのＵＫ版からのこれらの写真をこの改訂版で掲載しただけ、という気がします。
どうやらこれは「リマスター景気」に乗っかろうとしているシンコーミュージックの便乗商法のような気がしますねぇ、拙者は。「完全版」とはちょっと誇大広告なんじゃないの？
最近は年のせいか疑い深くなってイカンですが、何方かがブログでレヴューされるのを待って買いたいと思います。価格も３１５０円と高いですし。
