ハリケーン・スミス、ご存知ビートルズのレコーディング・エンジニアだったNORMAN “HURRICANE” SMITH。
野望に満ちたこの男は「RUBBER SOUL」を最後にエンジニアから、夢であったプロデューサーになる。そしてPINK FLOYDを発掘し、一躍有名に。その後もう1つの夢であったレコードデビューも果たし、最大のヒットがこの「オウ・ベイブ(Oh Babe, What Would You Say)」。
曲のほうはサックス、ストリングスをフューチャーした50年代のロックンロールとポップスを混ぜたような感じ。ノスタルジックなロックです。
1973年全英・全米でTOP10入りのスマッシュヒットでした。ちゃんと日本盤も発売されてます。なんと東芝音工から「赤盤」で!! やっぱりBEATLESと東芝の赤盤は何かの縁があるのでしょうか?
得意な楽器はドラムだそうで、彼がBEATLESの「Can’t Buy Me Love」でハイハットの連打を彼らに黙ってオーヴァーダブしたことは、マニアでの間では逸話ですよね。
そこでひとつ興味深い話を。
「ANTHOLOGY 1」Disc2の20曲目「No Reply(Demo)」。これは1964年6月3日夜に録音されたTOMMY QUICKLYのためのデモですが、この時RINGOは扁桃腺でダウン、代役のJIMMY NICOLもすでに帰宅。
果たしてこのドラムを叩いているのは誰?と解説も結んでいるのですが、この「謎のドラマー」は当日エンジニアとしてコントロール・ルームに座っていたNORMAN “HURRICANE” SMITHなんじゃあないか、と密かに考えてます。まあ何の根拠もないのですが。
彼の初の出版本「JOHN LENNON CALLED ME NORMAL」の日本語版が早く出ないかなあと思っている今日この頃です。