shadow_pmcのブログ (旧 ビートルズ徒然草)

ビートルズのレコードの重箱の隅を突っつくブログです。

「ビートルズの謎」

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BEATLES CLUBの連載でもおなじみの中山康樹さんの新しい本「ビートルズの謎」が出ました。


いきなり表紙にブッチャーカバーのレプリカらしき写真がでてきてズッコケます。今までのビートルズに関する「定説」をいろんな資料やデータから再考(妄想)していく、という以前ご紹介した「ビートルズ大学」と同志向の内容で、知らない事実も沢山ありました。

拙者のようにろくに本を読まない人間にとって、いろんな本や資料から情報を取り寄せて1つのお話に仕立てていく、このような本は大変便利ではありますが、逆に都合のよい情報ばかり採用してるんじゃないか?と勘ぐったりしてしまいます。じゃあ反論しろよ、といわれても出来ないところが情けないですが...

内容的には、

レイモンド・ジョーンズ捜索。やっぱり彼はエプスタインがでっちあげた架空の人物だと思います。

映画「4人はアイドル」のジャケットの4人は映画撮影後にイギリスで撮影されたとは初めて知りました。

「ブッチャーカバー」の話とホワイトアルバムの通し番号疑惑なんかは、以前の著書「ビートルズアメリカ盤のすべて」からあまり発展がなくがっかり。極端に若い番号は複数枚印刷されていたことは今や「定説」で、ここでは何とか物証が欲しかったところ。

映画レット・イット・ビーのルーフトップ・ライヴでの警官突入は、やっぱりヤラセでしょうねぇ。

その他、小ネタ特集も充実。

「本人の言うことほど、当てにならない」との真理を最初に掲げながら、当事者本人の発言を基に仮説を組み立てていくことの矛盾を感じますが、ビートルズのコアなマニアなら「お話し」として読んで損はない本。値段も安いし。